こんにちは、フスボンのオーナーの川谷です。
本日は、フスボンがふすまを有機(オーガニック)にこだわる理由について紹介したいと思います。
そもそもふすまとは何?という方は先にこちらの記事をご覧ください。
有機ふすまにこだわる理由
その1 ふすまは外皮は農薬を直接浴びる部分だから
有機ふすまの断面
ふすまとは、上の絵の表皮と胚芽を足した部分になります。
農薬を直接浴びてしまう「外皮」なので、フスボンでは有機(オーガニック)ふすまを使用し、安全で安心して食べていただけるよう配慮しています。
有機ふすまにこだわる理由 その2
根から吸収した農薬を胚芽に溜め込みやすいから
小麦の根っこ
先日京都の飯尾醸造(富士酢)さんに蔵見学した際、玄米の残留農薬の話の中で、外皮や胚芽に農薬が溜まりやすいという話がありました。
「残留農薬」とは、使用した農薬が、作物に残ってしまっていることを指します。
農薬は脂に溶けやすいため、脂質が多い外皮や胚芽に農薬が溜まりやすくなるとのことで、とても勉強になりました。
有機ふすまを2種配合してお通じをサポート
フスボンでは、有機小麦ふすまと有機オーツ麦の2種類の有機ふすまを使用しています。
それは、不溶性食物繊維が豊富な小麦ふすまだけでなく、水溶性食物繊維が豊富なオーツ麦ふすまを適量で配合することで、生地をしっとりとさせたり、両者が組み合わさることでお通じの改善にも寄与すると言われています。
有機ふすまの有機証明書はこちらからダウンロード下さい
小麦ふすまについては原料・加工共にろのわさん(熊本県産)、桜井食品さん(岩手県産)から、 オーツ麦のふすまの原料については、アリサンさん(アメリカ産・Giustos社)から仕入れています。 オーツ麦ふすまの加工についてはろのわさんにお願いしております。有機証明書はこちらからご確認・ダウンロード下さい。 ○ろのわさん ろのわ有機JASのA認定書類一式 ろのわ有機JASのB認定書類一式 ○桜井食品さん 桜井食品 2017 有機JAS年次調査完了通知 生産行程管理者 ○アリサンさん アリサン有機小分け証明書 アリサン有機証明書
ふすま(外皮)を主原料にしたパンだから有機にこだわりました
以上、私たちフスボンは、ふすまを主原料にしたパンだからこそ、玄米と比較しても外皮や胚芽の残留農薬が問題になることから、オーガニックにこだわっているということをご理解していただけたら幸いです。以下は、実際にろのわさんを訪れた時の様子と対談コンテンツです。
有機ふすま栽培の見学と対談
(川谷)今日は、フスボンの有機小麦ふすまを提供して頂いている、ろのわ(熊本県)の東社長との対談です。 東さん、いつも、クオリティーの高い有機小麦ふすまをありがとうございます。 本日はお忙しい中、ありがとうございます。
(東)こちらこそ、いつもありがとうございます!
(川谷)ろのわさんのところでは、小麦ふすまやオーツ麦ふすまの加工まで行っていただいており、とても助かっています! さっそくですが、東さんが農業を始めたきっかけについて聞かせてください。
(東)家業が農家で、長男だったので他に選択肢が無かったのが正直な所です。 今ではそれで良かったと天職だったと思っています。
(川谷)なるほどです。天職と思える職につけていると実感できているのは、とっても素敵ですね。 最近でこそ少しづつ盛り上がりをみせていますが、以前より有機農法を始められていますよね。 有機農法を始められたきっかけについてお聞かせ下さい。
(東)父から「孫に食べさせるのは安全な物でなければならない」その一言が始まりです。 (川谷)なるほど。素晴らしいお父様ですね。 有機農法を始めることは簡単ではないと思いますが、どのようにして有機農法を学ばれたのですか?
有機農法をどのように学んだか
(東)九州東海大学農学部の教授で片野先生に学びました。 環境保全型の農業を唱え、県内多くの農家さんと研究会を発足して勉強会を開催していました。(川谷)そうなのですね。親戚のお店も昔から九州の野菜を使用しており、九州は有機農業が盛んなイメージがあります。 これからの有機農法の展望についてお聞かせ下さい。
有機農法の展望について
(東)現在、有機農産物は流通の2%程度、食の安全性が注目されている今日、市場は増えて行くことが予想できるので、その中でもよりクオリティーの高い物を生産したいと考えています。(川谷)ろのわさんならではのこだわりがあれば教えてください。 (東)有機はもちろんですが、「丈夫に育てよ」と作物に話しかけて育てています。
(川谷)以前、プロフェッショナルでお米の栽培のシーンで稲に話しかけるシーンがあるのを思いだしました。 作物を大切に育てられているかたは、みんな作物に話かけられるのかもしれませんね。 本当に大切に育てられているのがわかります。 フスボンで使っている小麦ふすまについて教えて下さい。
フスボンで使用している有機ふすまについて
(東)自信をもっている商品のひとつです! フスボンさんが低糖質の素晴らしいパンにされていることをうれしく思っています!(川谷)ありがとうございます! お客様からも小麦ふすまはどこ産ですか?と聞かれることが多いので、産地だけでなく東さんの顔が見えることは、安心感につながりとても喜んで頂けます。 有機農法は本当に大変だと思うのですが、具体的なご苦労についてお聞かせ下さい。
(東)草取り作業が大変ですね。。特に夏場の炎天下の中で手作業の草取りは大変です。 これを怠ると収量が落ち、商品の原価に影響してきます。 いくら安心で安全な物でも高すぎると売れないし、適正価格を維持することが我々の汗ですかね。
(川谷)本当にその汗を無駄にしないためにも、いい商品を作っていきたいと思います! これからのろのわさんの展開についてお聞かせ下さい。
(東)有機農業の先駆者としての役割を果たして行き、地域において影響力のある仕事をすること。 具体的には、農産物の加工の拡大と、高齢化農家の圃場を受け入れて耕作放棄地の抑制や高額な機械投資によるリスクを機械銀行、作業オペレーターなどでサポートして行けたらと考えています。
(川谷)期待しています!これからもよろしくお願い致します。
本日はフスボンのアイデンティティである有機小麦ふすまのストーリーをお届けしました。 またお会いしましょう!