- 糖質制限中に大切なビタミンB群について詳しくなりましょう
ビタミンB群と糖質制限はどう関わるのか
みなさん、こんにちは!フスボン、オーナーです。本日は糖質制限とビタミンB群の関係についてお話しします。
ビタミンBは、サプリで飲んだことがある方も多いかもしれません。私も学生時代にニキビができた時から、ビタミンB群のサプリを飲み始めました。
糖質制限で鍵となるTCA回路の中でATP生成に必須なビタミンB群
ビタミンは全体的に、触媒として代謝の反応を助けるイメージを持っていて頂ければ、いいと思います。
ビタミンB群のうち、B2(リボフラビン)、B3(ナイアシン)、B5(パントテン酸)は、ミトコンドリア内のエネルギー代謝に必要な物質です。これらのビタミンB群が不足すると、TCA回路がうまく回りません。
ビタミンB群が不足すると、代謝がうまくいかずに、肌荒れなどが起こります。それは、肌や粘膜は、ターンオーバーが、他の細胞よりも早いからです。肌荒れや口内炎は体内全体の代謝異常のバラメーターとなるとも言えます。
ビタミンB1からB12までの特徴
ビタミンB1はTCA回路の前に必須
ビタミンB1は、解糖系で、ピルビン酸をアセチルCoAと変わる際に、補酵素として働きます。糖質制限をしていると、あまり必要としませんので、温存されます。ビタミンB2(リボフラビン)
ミトコンドリアのTCA回路および電子伝達系において欠かせない物質です。抗酸化作用もあります。ビタミンB3(ナイアシン)
トリプトファン60mgから1mgのナイアシンが生体内で合成されますが、とても効率が悪いと言えます。体内で合成できないものをビタミンという定義があるようで、そのことによりナイアシンをビタミンB3と言わないことが増えているようです。アミノ酸から神経伝達物質の生成途中で、ナイアシンが不足すると神経伝達物質の生成量も減るのでうつの治療などにも使用されます。
ミトコンドリア内のTCA回路、電子伝達系に関わります。
ビタミンB5(パントテン酸)
ピルビン酸→アセチルCoA、脂肪酸→アセチルCoAとしてTCA回路にアセチルCoAを届けるのを助けます。ビタミンB6はアミノ酸の代謝(タンパク質の代謝)に必要
タンパク質をアミノ酸に分解したり、アミノ酸の再合成して様々な体内物質ができる際に、ビタミンB6は欠かせません。
ビタミンB6は、セロトニンやドーパミンなど幸福系の神経伝達物質の合成や赤血球を生成する際の補酵素として働きます。
ホモシステイン(血中に含まれる必須アミノ酸)が過剰になると酸化ストレスを引き起こしますが、ビタミンB6があればホモシステインをシステインに変換して無害化できます。
糖質制限をしていると、体重の単位をとった数値を「体重」とし、「体重」×1.5g程度、多い方は「体重」×1.8gのタンパク質を摂ることもあると思います。しかし、そのタンパク質の代謝がうまくいかず、筋肉がつきにくかったり、便秘になったり、血液検査で、アルブミンの数値は高くても、尿素窒素の数値が低い方がおられます。そういった場合は、ビタミンB群を補給することで、タンパク質の代謝の手助けをします。
ビタミンB7(ビオチン)は糖新生と脂肪酸の合成に関わる
糖新生でピルビン酸からオキサロ酢酸を生成する際、脂肪酸の合成でアセチルCoAからマロニルCoAを生成する際に、補酵素として活躍します。ビタミンB9(葉酸)はDNA合成などに関わる
細胞分裂、DNAの合成に必須の栄養素で、赤血球の合成、タンパク質の合成、胎児の成長に欠かせないビタミンです。活性化には、ビタミンB12が必要なので、B12を同時に採る必要があります。一方で、ビタミンB9を摂取しすぎると、ビタミンB12の欠乏症がわからなくなり、悪性貧血が潜在化するリスクがあるため、1日1000μgが摂取上限として定められています。
ホモシステイン(血中に含まれる必須アミノ酸)をメチオニンに変換して無害化できます。