どうも!フスボンオーナーです。
今回は人類の歴史と糖質制限について整理してみます。
人類のはじまり
人類は、アフリカ大陸で約700万年前に誕生したと言われています。
人類は、冒頭の画像のように単独の種が一直線に進化したわけではなく、下の絵のようにいくつもの種に枝分かれし、 最終的に唯一生き残ったのが、我々、ホモ・サピエンスです。
この点は、世界的なヒット作であるサピエンス全史などにも書かれていましたね。
複数の人類種がすみわけて共存したり、生存競争を繰り返していたこともあります。
例えば、私たちの祖先たちがアフリカを出て、中東に進出したときに出会ったのが、別種の人類であるネアンデルタール人です。
近年、ゲノム研究が進み、私たちの祖先とネアンデルタール人は交わりを持ち、混血していたことが判明したとのことです。
さらに、ネアンデルタール人から受け継いだ遺伝子が、私たちの進化に貢献してきたことも分かってきています。
ちなみに、ネアンデルタール人はケトン体をエネルギーに変換しにくかったことから、飢餓に弱く滅びたと言われています。
最近の研究では、私たちホモ・サピエンスが誕生したのは、約20万年前ごろと考えられています。
ここで、ホモ・サピエンスが誕生した20万年前は昔過ぎて時間軸のイメージがしにくいので、ホモ・サピエンス誕生の瞬間をわかりやすく修正24時間前と置き換えてみます。
非定住の移動生活・狩猟採集生活
ホモ・サピエンス誕生から、穀物の栽培が始まるまでは、基本的に狩猟採集生活、定住せず移動・遊動して暮らしていたと考えられます。
もちろん、穀物を一切食べていなかったわけではなく、食物の根っこなどを食べていた痕跡も見つかっています。
ちなみに、日本の地にホモサピエンスが上陸したのは、化石などの分析から3万8000年前と言われています。
分子遺伝学などの最先端の研究によると、
人類の言語獲得が4万年前(修正4.8時間前)、
人類の定住化が小麦や大麦の栽培と同じ1万年前(修正1.2時間前)、
文字言語による大規模定住化が3000年前(修正21.6分前)となり、
ホモ・サピエンス20万年(修正24時間前)の歴史と比べると最近の話だとわかります。
麦の栽培=定住を開始したのは約1万年前(修正1.2時間前)
麦は人類最古の作物のひとつとされ、今から約1万年前には、すでにその栽培が始められていたといわれています。
このことは、これまでに発掘された多くの遺跡から小麦の穂などが発見されていることからわかります。
当初は麦や雑穀類の混ざったものを石と石の間にはさんで砕いてから焼いて食べていました。
その後、土器が生まれると粗挽きにした麦をお粥のようにして食べたと言われています。 穀物栽培と同時に人類は定住をはじめ、村が生まれ争いも起き始めました。
また、定住に伴い、所有の概念も生まれ、法も備蓄品を守ったりするために必要となり、象形文字の発達もこのころから盛んになりました。
上記文章は、NHK人類誕生ページから引用しています。NHKスペシャル・人類誕生ページ.
最古のパンの歴史
今から約5千年前(修正36分前)である紀元前3,000年頃の古代エジプトでは、石臼で小麦を挽き、それに水を加えてこねて、パンを焼いていたようです。
ただし、この頃のパンは現代のものとは異なり、ふっくらしてはいませんでした。 ある時、こねた生地をすぐに焼かないで放っておいたら、生地が大きく膨んだのではないかと言われています。
暑い国のことなので、空気中の微生物の中に天然酵母が入っていたものと思われます。試しにこれを焼いてみると、これまでよりもやわらかく、おいしいパンが焼けました。
これが私たちがふだん食べている発酵パンの誕生だといわれています。
回転石臼の誕生(2600年前・約18分前)
紀元前600年頃の古代オリエント時代になると、ロータリーカーンという回転石臼が考え出されます。
上下2段の石を回転させることで、より粒の細かい小麦粉(より吸収がはやく血糖値の上昇もはやい)ができるようになります。
産業革命により製粉工場の誕生(200年前・1.4分前)
その後、大きく時は流れて18世紀、イギリスに産業革命(1760年代から1830年代まで)が起こり、ワットが蒸気機関を発明すると、製粉技術は大きく変化し、大規模な製粉工場が登場します。
19世紀には、現在の製粉工場でも使用されているロール機も生まれ、ますます品質のよい小麦粉(ふすまを含まない血糖値の上昇が最もはやい小麦粉)がつくられるようになりました。
上記文章は、日清製粉グループHPから部分的に引用しています。日清製粉グループHP.
電車・車移動により運動量の減った現代(戦後70年・30秒前)
製粉工場が誕生して、糖質が濃縮されたパンが出来ましたが、その当時はまだ人々の生活における運動量は多かったと思われます。糖質を摂取しても血糖値があまり上がらないだけの運動量がありました。
ほとんど動かなくなった現代人にとっての精製された小麦粉の持つ意味
現代では、通勤・通学にほとんど運動をせず、家事や料理などにかかる運動量も電化製品などの発達により急速に減りました。
日本人の多くは、以前に比べ運動量が低下したにも関わらず、おにぎりやパン、うどん、ラーメンなど、噛まずに容易にお腹を膨らますことのできる糖質の濃縮された炭水化物や砂糖製品をたくさん食べ続けています。
一般的な日本人が1日に摂る糖質量は270gから300gだと言われています。
食の欧米化により生活習慣病が増え、昔の日本独自の食生活に戻しましょうとしばしば語られますが、合っている部分もあれば、間違えている部分もあるのではないでしょうか。
野菜や青魚や納豆・味噌などの発酵食品からビタミン、食物繊維、タンパク質やオメガ3、乳酸菌などを摂ろうというのは間違えていませんが、そこに白米がパンに対抗してメインで入ることで、その部分だけを切り取って白米=健康食となってしまっていることが少しずれています。
昔ながらといいながら、お米が白米なのがとても気になります。 そこを白米ではなくビタミンやミネラルの豊富で噛み応えのある玄米にして、昔ながらの運動量を取り戻すべく、普段から適度な運動もしましょうと生活習慣の変化もセットで語らないと本末転倒です。
「和食は健康にいい=おにぎりと野菜が身体にいい」ということで、お昼におにぎり2個と野菜ジュースだけで済ませるという人を見かけますが、大抵の人が糖質の摂りすぎに加え、タンパク質、脂肪、ビタミン、ミネラル不足に陥っています。
ホモ・サピエンス誕生を24時間前と定義すると、我々の人類が飽食の時代になって30秒しか経っていません。
それより以前の、23時間59分30秒まで人類の多くは飢餓に苦しんできたので、未だに飢餓に対応した身体 だと考えるほうが自然です。
普段から運動量が少ない、あるいは体重を落としたいといった人は自分の運動量や筋肉量、体型にあった糖質量を摂り、血糖値のコントロールをして、健康寿命を延ばしましょう。
では、また。