ワインに含まれる糖質などお酒の糖質を深掘り

ワインの糖質やビール・ハイボールなど糖質制限中に飲んで良いお酒とは?

ビールやワイン・ハイボールで乾杯!気になる糖質は? ビールやワイン・ハイボールで乾杯!気になる糖質は?  

本日は、糖質制限をしている時に、お酒は飲んでも良いのか?ということについて疑問に思われる方が多いので、ご説明します。

アルコールは含まれる「糖質量の問題」と、「アルコールの代謝の際にかかる体の負担や利尿作用が高まることで失われるビタミン、ミネラルの問題」の2つがあります。 まずは、お酒の種類に応じた糖質の話をします。  

ハイボールや焼酎などの蒸留酒は糖質がほぼ含まれない!

糖質がほぼ入っていない蒸留酒

蒸留酒には、糖質がほとんど含まれていませんので、飲んでも問題ありません。逆に、梅酒、日本酒、ビール、白酒、ロゼワイン、紹興酒などに関しては糖質がかなり多いので、控えるようにした方がいいです。

ビールの糖質はどのように考えるか

ビールに含まれる糖質は実は少ない

「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」から、ビールの糖質について以前と考え方が変わりました。それは、ビールの糖質が、100mlあたり3.1gであることに変わりはないのですが、利用可能炭水化物(単糖当量)という考え方が持ち込まれたことです。

それにより、ビールの利用可能炭水化物(単糖当量)は、「Tr」=「微量に含まれていると推定されるもの」となりました。

これは、以前より炭水化物の量の測定については、「差し引き法」と言われる方法が用いられていました。水分、たんぱく質、脂質及び灰分の合計(g)を先に求めて、残りを炭水化物量とするやり方です。

これに変わって利用可能炭水化物(でんぷん、ぶどう糖、果糖、ガラクトース、しょ糖、麦芽糖、乳糖、トレハロース)を求めて、でん粉には1.10を、二糖類には1.05をそれぞれの成分値に乗じて換算し、それらと単糖類の量を合計したものが記述されるようになりました。

ですので、ビールも少量であれば、飲んでも問題ないと思われます。  

ワインの糖質はどうか?

健康的なイメージの強いワインの糖質を考える

ワインは、含まれるポリフェノールの関係で健康的というイメージも強いと思います。

ワインは太らないともよく聞きますが、ワイン好きで太り気味の人もよく見かける気がします。

私自身はあまりお酒を飲まないのですが、たまに白ワインを飲んだ時に甘味をかなり感じることがあって、これは絶対に糖質が高いんじゃないかなと思っていたので、詳しく調べてみました。

ワインに含まれる糖質

 ワインに含まれる炭水化物、食物繊維量は、以下の通りで、食物繊維量がいずれも0であるので、炭水化物量が実質的に糖質量になります。

食品成分

ぶどう酒/

ぶどう酒/

ぶどう酒/
ロゼ
カロリー kcal 73 73 77
タンパク質 g 0.1 0.2 0.1
脂質 g  Tr
 Tr
 Tr
炭水化物 g 2.0 1.5  4.0
食物繊維 g - - -

出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)


以上のように、ロゼだけが少し高く、赤ワインや白ワインに至ってはビールよりも炭水化物は少なく、利用可能炭水化物も、赤ワインが0.2g、白ワインが1.1gと赤ワインであれば、ビール同様、問題ないと思われます。 しかし、私たちが普段口にしているワインはこのワインではないことが多いので注意が必要です。

甘口ワインの糖質に注意!

甘口ワインの糖質は多い

以上のように、赤ワイン1.5g/グラス1杯(100g)、白ワイン2.0g/グラス1杯(100g)となっているのをみて、ワインはあまり太らないんだと感じますが、この数値はあくまで辛口ワインの部類の糖質です。 これはイチゴやトマトの糖質が低く表示されているのと同じです。原種のイチゴと品種改良を重ねたとちおとめのイチゴの糖質が同じな訳がありません。甘口のワインは10g近く糖質があるものもあります。  

辛口ワインと甘口ワインの違いや見分け方

発酵具合で甘口にも辛口にもなるワイン

それでは、辛口ワインと甘口ワインの違いは何なのでしょうか。 ワインはぶどうを発酵させて作りますが、酵母が糖分を発酵させてしまえば、辛口ワインとなります。酵母の働きを抑えて、糖分を残せば甘口ワインとなります。 つまり、甘口か辛口かどうかは、ワイン中の糖分の残量で決まります。発酵が進めば、アルコール度数も上がるので、アルコール度数が高いものは辛口、アルコール度数が低いものは甘口 という判断ができます。 一方で、遅摘みしたブドウや、特殊な菌で糖度を上げたブドウを使えば、アルコール度数が高くて甘口のワインを作ることも可能なようで、きちんと製法とアルコール度数を確認する必要がありので、初心者には難しいかもしれません。 一方で、次に紹介するスパークリングワインはラベルで判断できます。

シャンパンやスパークリングワインの糖質

BRUTと記載の辛口シャンパン

スパークリングワインも製法によって糖質量が大きく異なります。味わいを調節する「ドサージュ」という工程で、糖分の添加が行われるので注意が必要です。 ちなみにスパークリングワインのうち、フランスのシャンパーニュ地方のものだけをシャンパンと呼びます。 ラベルで、糖質量が分かりやすいのでおすすめです。
スパークリングワインは糖質の含有量によって、以下のように分類されます。(表記はグラス1杯分100㏄あたりの糖質量) ・Brut Natureブリュット・ナチュール 0.3g未満 ・Extra Brutエクストラ・ブリュット0〜0.6g ・Brutブリュット:0.6〜1.2g ・Extra Dryエクストラ・ドライ:1.2〜1.7g ・Secセック:1.7〜3.2g ・Demi Sec:3.2〜5.0g ・Doux:5.0g以上

【ソムリエドクター青木晃先生直伝】太らない泡ならブリュット! プロも必見!ダイエットのためのワインの選び方 より引用しています

Bから始まるものは低糖質、Dから始まるものは糖質が高いと覚えましょう。 やはり飲みやすい甘口のワインは糖質が高いので量に注意して飲む必要があることが分かりました。ワイン好きでワインは太らないはずなのに太るじゃん。。と思った方は、店員さんやソムリエさんに相談して辛口ワインを選ぶようにしましょう。  

糖質0や糖類0などの飲料はどのように考えればいいのか

ほとんどの商品が、人工甘味料を用いています。人工甘味料は、少量であれば恐れすぎることはありませんが、甘味に反応してインスリンを分泌する可能性があると言われていますので、飲み過ぎは控えましょう。  

アルコールの代謝で失うビタミンやミネラルの問題

お酒を飲み過ぎると代謝にビタミン・ミネラルを大量に消費する

ここまで、読んでいただいて、意外に糖質制限ではお酒はOKなんだなと思われた方が多いと思います。

確かに飲み過ぎなければ、ほとんどのお酒は問題ないのですが、アルコールは代謝に当たって、ビタミンB1、B2、B6、B12、葉酸、ビタミンC、ビタミンK、亜鉛、マグネシウム、カリウムなど糖質制限をする上で 大切なビタミン、ミネラルを減らしてしまいます。

ですので、アルコールを飲む際は、糖質量が少ないからと無制限に飲むのではなく、ビタミン、ミネラルの消費や肝臓などの負担も考えながら飲む必要があります。  

まとめ

糖質だけを考えると、糖質の多いお酒もたくさんあるため、飲めるお酒は多いですが、ビタミン・ミネラルの消費や身体の負担を考えると、たくさん飲むことはおすすめしません。

ストレスを溜めない程度に留めておきましょう。 では、また!

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  • 川谷 洋史

    1980年12月・大阪生まれ。 東京工業大学・工学部・建築学科卒。一級建築士。
    2012年ごろより糖質制限にハマり、低糖質で無添加、良質な脂質、人工甘味料を使用しないパンやスイーツがないことから、自作を始める。
    2014年9月にフスボンを立ち上げ現在に至る。
    趣味
    食べること、スポーツ観戦、サウナ、ゴルフ、ゲーム、登山、Youtube
    マイブーム
    糖質制限×サウナ×オーソモレキュラー
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