食後の眠気の理由とスイーツの幸福感はどこからくるのか

食後の眠気の理由とスイーツの幸福感はどこからくるのか

食後の眠気

皆さん、こんにちは!フスボンオーナーです。

誰しも食後眠くなったり、疲れているときにチョコを食べて幸せな気分になったことがあるのではないでしょうか。

甘いものを食べた時の幸福感は脳に栄養が回っている感覚がありますよね?

今回は、食後の眠気と甘いものを食べた時の幸福感について書いてみます。

そもそもなぜ食後の眠気がくるのか

食後の眠気

通常、健康な人の血糖値は80から90mg/dlくらいです。

食後の一時間後の血糖値が140mg/dl以内であれば正常と言われていますが、できれば少し余裕をもって120mg/dl、多くても140mg/dlくらいに抑えた食事にすべきだと、私は考えます。糖質量をいくらにすべきかよりも食後の血糖値をいくらくらいにしようかということを考えた食事をすべきだと考えます。

血糖値が上昇すると、インスリンが分泌されて糖が身体に取り込まれます。

この時、例えば130mg/dlまで血糖値が上がっていたとします。食前の血糖値が90mg/dlだったと仮定すると、ちょうど40mg/dl減るようにインスリンが分泌されればいいのですが、そこまで膵臓には絶妙な調整機能はなく、大体インスリンが多く分泌されます。低血糖にしないためには糖を沢山とればいいと考えがちですが、全く逆です。低血糖は糖を過剰に摂取したことにより生じる現象です。

それによって初期の血糖値である90mg/dlを下回ってしまいます。その血糖値が落ちている瞬間に眠気を感じ、元の血糖値より低い状態の時にだるさを感じると言われています。

糖質制限をしていると、食後の眠気がなくなり業務効率が上がることが、日の丸交通株式会社のタクシーの運転手さんのプロジェクトでも実証されています。

日の丸交通株式会社HP

幸福感はドーパミンなどの脳内神経物質

食後の眠気

元の血糖値より低い状態の時に、甘いもの(糖質)を摂ると初期値の90mg/dlを超えてくるため、脳の中でドーパミンやセロトニン、ノルアドレナリンなどの脳内神経伝達物質が分泌されます。

これらの脳内神経物質は幸福感や癒やしを与える麻薬のような性質を持っています。これが疲れているときにチョコレートを食べると元気になるように感じる原因の一つです。人類の歴史では飢餓状態の時が長く、脂肪を蓄えたかったため、このように感じるようにできているのだと思います。

結果、インスリンが過剰に出て、低血糖となり、再度、甘いものを食べたくなるという、麻薬やお酒、たばこのように甘いものを食べたいという連鎖から抜け出せなくなります。

糖自体が悪いのではなく、血糖値の上下、インスリンの大量分泌が悪影響を及ぼす

食後の眠気

血糖値が上下することで、何も問題がなければいいのですが、インスリンを沢山分泌することは膵臓を疲弊させ、糖尿病の予備軍へと向かいます。

インスリンを分泌する際には活性酸素も多く発生するので、その分身体も酸化しやすくなります。

また血中のインスリン濃度が高い状態が続くと、アルツハイマー病の原因となるアミロイドβの蓄積も進めます。

食後の眠気

また、血糖値が上下することで、細胞から大量の活性酸素が発生し血管の壁に炎症が起きます。

血管の壁に炎症が起きると、それを修復しようと集まった免疫細胞が、傷ついた血管壁の内側に入り込んで壁を厚くし、血管の内側を狭めていきます。

それが「動脈硬化」です。血糖値の急激な上下を繰り返している人は、少しずつ動脈硬化が進行し、やがて心筋梗塞や脳梗塞を引き起こすリスクが高まると考えられます。

単に食事を長時間していないで低血糖になっているケースもあると思いますが、食後の低血糖、長時間空腹による低血糖いずれにしても血糖値を急上昇させることは、その後の更なる低血糖につながるのでおすすめ出来ません。

糖は脳の大切なエネルギーという言葉も、低血糖の時に糖を摂った際に感じる幸福感がみんなの共通体験となっているため説得力がありますが、実際は脂肪を燃焼して得られるケトン体も脳のエネルギーになりますし、そもそも低血糖の状態にならなければいいわけです。

コレステロールは悪者ではない

上記のように糖自体が悪いというよりも、食後の血糖値を高めると、糖を吸収しようと過剰にインスリンが出ることで、インスリンが及ぼす悪影響が沢山あること。血糖値が上下することで血管に炎症が起き、それを修復することで血管の内壁が厚くなることで動脈硬化や脳梗塞の原因となってしまうことが問題です。

コレステロールが未だに悪者とされていますが、コレステロールは血管に起きた炎症を鎮め修復するために集まってきているのであって、血管の内壁に炎症を起こさないことが重要です。血管の内壁を狭めているのがコレステロールであるからといってコレステロールを悪者にしてはいけません。

糖の禁断症状は他の依存症よりも容易に収まる

私や私のまわりの人の話を聞いていると、砂糖による禁断症状は、たばこやお酒などの禁断症状と比較して収まりやすい印象があります。7日ほど糖質を控えめにしていると、不思議と甘いものを欲しいと思わなくなります。

私自身、お酒もたばこも摂らなかった代わりに食後にアイスクリームを毎日食べている時期がありました。アイスを食べないと満足感を得られず、ある意味で禁断症状だったのかもしれません。糖質オフをはじめた当初は少しストレスを感じましたが、3日もすれば禁断症状のようなものからは抜け出せました。

毎日、お菓子やデザートを夕食後や寝る前に食べないとどうしても気が済まないという方は、フスボンのスイーツに変えて1週間ほど過ごしてみてください。きっと、食後や寝る前に甘いものを食べたいという衝動がなくなっているはずです。

糖質量を管理→血糖値の管理→インスリンの分泌量の管理→膵臓が痛まない・血糖値の上下動を防ぐ→糖尿病の予防。血管の炎症を防ぐ→様々な血管の病気を防ぐというように糖質の管理にはダイエットだけでなくもっと重要な健康の管理につながります。今後、さまざまなデバイスで気軽に血糖値を管理できるようになると思いますので、血糖値にもっと注目が集まってくると思います。皆さんも血糖値を管理して、健康寿命を延ばしていきましょう!

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  • 川谷 洋史

    1980年12月・大阪生まれ。 東京工業大学・工学部・建築学科卒。一級建築士。
    2012年ごろより糖質制限にハマり、低糖質で無添加、良質な脂質、人工甘味料を使用しないパンやスイーツがないことから、自作を始める。
    2014年9月にフスボンを立ち上げ現在に至る。
    趣味
    食べること、スポーツ観戦、サウナ、ゴルフ、ゲーム、登山、Youtube
    マイブーム
    糖質制限×サウナ×オーソモレキュラー
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